12/09/2011

丸谷才一の新刊


持ち主の読まぬうちから、
長々とお借りしてやっと読み終えました。
なんとなく慌ただしく、落ち着いて読む時間がとれず、
細切れの状態で、もったいない読み方をしてしまいました。

「丸谷才一」さんは、名前に特徴があるので気になっていましたが、
まだ、一度も読んだことのない作家です。

文化的と言うか洒落た感じのイメージでしたが、
この本の内容も、とてもおしゃれで、

80年代初めのニューヨークで、
弦楽四重奏の若者たちと商社マンが、
互いに不遇をかこってる頃出会い、
やがて、カルテットがだんだ名声をえて活躍し、
その中、内輪もめのトラブルを抱えたりしながら、
地位を築いていくお話を、

彼らのパトロンの様な兄貴の様な存在だった、
その商社マン、現在は経団連の会長職を辞するまでになった人の語りになっているのですが、
旧仮名遣いで丁寧に、音楽のこと彼らの出来事などを、
元会長が愛情のある品いい話振りで聞かせてくれるのが良かったです。
私がクラッシク音楽に疎いのが、残念でした。
スキャンダラスな話も、上等な響きでした。

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