10/06/2013

雨上がりの金木犀



今朝の「天声人語」はこんな素敵な文になっていました。

金木犀が香り始めた。
味覚に初物があれば、匂いにも初物がある。
一年ぶりの芳香を鼻に吸うと、秋が体中に広がって、
空気が透明感をましてくる。
春の沈丁花、秋の木犀。香りの双璧とされるがイメージは違う、
前者は潤んだ夜気に溶けるように香る。
後者は高い空がよく似合う。
「私をお忘れ?」とクチナシに恨まれそうだ。
陰ある美人を思わせる梅雨時の名花を、忘れてなど居りません。

木犀は、花そのものは目立たない。
いわば地味な香炉である。
「木犀の かをりほのかに ただよふと 見まわせど秋の 光のみなる」
ふと漂うので周りを見ても花のありかが分からないことが多い・・・。
匂いは幼いころの記憶を呼び覚ますという。

皆さまはこの香りでどんな秋を思い出しますか?

1 件のコメント:

  1. 友人の毒眼竜さんがマイブログに清酒に金木犀の花を
    入れて電子レンジで温めて呑むと書き込んできました。
    オレンジ色の甘く、芳しい澗酒が楽しめるといってます。
    試してみますか?

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