5/10/2016

読書


作者は歴史学者だそうで、前作も評判がよく本の題名だけは記憶がありました。
「無私の日本人」・・・いいですね~。
三人の人物についてのお話でした。

中根東里・・・・日本一の儒学者で詩文家だそうで、
一切の栄達を望まず、自らの詩文はかまどに焼き捨て、
一生を極貧に甘んじ村民に万巻の書から学んだことを
平坦な言葉で語り続けたと言う無私の人

大田垣蓮月
不義の子として生まれ、すぐ里子に出さ、
絶生の美女ながら和歌も武芸もひいでたものを持ちながらも不運な人生で
出家をして、和歌・陶芸で身を立て、私財はすべて投げ出し貧者をすくい、
「富岡鉄斎」を育てたそうです。

穀田屋十三郎
この本のメインです。
そして、「殿、お利息でござる!」の映画化がタイムリーで始まるようです。
お借りした本の表紙、
映画化が決まり一枚余分に付いたのでしょうか??
カバーが2枚付いていました。
寂れて行く宿場町をすくう為、
破産はもちろん・一家離散の覚悟の奇策を立て村を救い、
自分の行った行為を善行と思ったり、口外することを
子孫末代まで禁止する家訓にしたそうです。
感動のお話でしたが、
今、映画化される内容はどうなのでしょう・・・。
ポスターをみると、
笑っている人もいるようですが、笑えると処など無かったような
息詰まるお話でした。

子子孫孫の繁栄こそ最高の価値と考える、
一種の宗教でこの宗教は「仏」と称して、「仏」でなく子孫教だったのでは、
日本人は、江戸時代には庶民までがこの国民宗教に入信していた。
のではないか、とありましたが、
ご先祖さまからの日本人の誇る美徳ですね。



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