9/25/2010

小石川の家

幸田文さんの娘、青木玉さんの小石川の家で過ごしたお話です。
安野光雅さんの素敵な装丁にあるように、大きな椋の木のある幸田露伴邸へ、
文さんが玉さんを連れて戻って来た時から、小石川の家の中での家族のあり方が描かれています。

誰かが、「品格」を言うならまずこの本を読んでから・・・とキツイことを言ってましたが、
まさにその通り、
露伴を祖父として、母親と玉さんの過ごしてきた物語で、中産階級の父親の存在、娘として親を思う心、子を思う心、日本の良い時代の厳しい躾の中に生まれる美徳など、
今の時代に無くなってしまったような親子間の序列などを思い、高度成長した立派な日本人は各あるべきだったのだ、と感じましたが、
森歐外の娘、森茉莉さんとは対照的な生き方ですね。
どちらも父権の存在のある方ですが・・・
娘たちの作品はどちらも好きです。

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